短期語学留学(カンザス大学)

多文化の中で学んだ「本当に大切なこと」

医療事務 メンタルヘルスフィールド 1年

阿部 さん



このプログラムに参加した理由を教えてください。

 

はい。そもそもなのですが、私がこの佐野日本大学短期大学に入学した理由は、

医療事務の勉強ができて、且つ、英語の専門があり留学もできる短大だからなんです。ここではフィールドを越えて、医療事務の勉強をしながら留学や英語コミュニケーションフィールドの授業も履修できます。

 

これから日本は多文化共生社会になっていきます。

私はそのときのために、すべての人に英語が通じるわけではないけれど、

少しでも役立てるように、英語が使えてコミュニケーション能力のある医療事務を目指したいんです。それで、もっと語学力を上げなければと思いました。

また、個人的に英会話も習っているんですが、もっと英語の母語話者の方とコミュニケーションがとりたいと思って、短期留学をすることにしました。

 

あとは、観光ではなく「語学の勉強」がしたかったんです。

でも、帰ってきてみると、語学だけでなくそれ以上に大事なことを学んで来られたと思います。


行くための準備は何をしていましたか

 

海外へ行くのが今回が初めてだったので準備も大変でしたが、特に戸惑ったのは

ビザの手続きでした。でも、先生方もサポートしてくださいましたし、2年生の先輩も一緒に行くことになっていたので心強かったです。

留学するにあたり、通常の医療事務に関係する勉強と並行して、英語の勉強もしていました。大変でしたが、できるだけSNSやインターネットの動画などのコンテンツを英語で利用するようにしていて、リスニング力はついたと思います。


行ってみて、印象に残ったことや感じたことはありますか?

 

はい。自分は日本で、とても集団意識の強い社会で育ったんだなって思いました。

アメリカの大学内では、見渡してみると、ひとりで行動している子が割と多くて。

日本では特に女の子の間だと、いつもひとりで行動している子って

「浮いている」と思われる傾向があると思うんです。でも、ひとりとか集団とかっていう考え方って本当はどうでもいいんですよね。

あとは、周りの人たちがすごく気楽に自分を受け入れてくれるところも好きで、とても自分に合っていたと思います。

 


語学学校はどうでしたか?

 

クラスにはカンザス大学に留学に来たいろいろな国の学生がいました。例えばサウジアラビア、ロシア、中国、ベネズエラなどの学生がいました。本当に多文化でおもしろかったです。

英語もみんな同じようなレベルで、それぞれお互いに英語でコミュニケーションを

とっていました。色々な国の友達ができたことは、私にとってすごく貴重な経験になりました。


阿部さんがこの研修で得た一番大きなものは何ですか?

 

研修を通して、自分の中ですごく変わったことがあります。

それは自分から相手にアプローチできるようになったということ。

実は、もともと日本で日本語を話しているときも「自分から積極的に話しかける」ということが、あまり得意ではなかったんです。

英語で話すときは尚更恥ずかしいし、怖かった。

「ちゃんと物事を話してきちんと伝えなければならない」

「間違えた言葉遣いでは恥ずかしい」

そういうことばかり考えていて、なかなか自分の言いたいことを積極的に話せませんでした。でも、研修に行ったらクラスのみんなは間違えていても積極的に話していて、「ああ、私も間違えていいんだ!」っていう気持ちになれました。

途中から、いつの間にか自分から話すようになっていましたね。

自分も話したい、話さなきゃ!っていう気持ちになれる素晴らしい環境だったと思います。自分の中では一番の変化だと思います。


阿部さんの「皆に伝えたいこと」

 

研修に行く前は、英語で話すとき、「楽しんで話す」というよりは文法のこととか間違えないことばかり考えていました。

でも、現地に行って周りを見ると、言葉が間違っているとか正しいとか、そういうことは後回しでよくて、

クラスメイト達は勉強中の英語で、一生懸命ジョークを言ったり、仲良くなろうとしたり、

悲しいことがあったときには声を掛け合ったりしていました。

 

本当に大切なことは「相手を喜ばせたい」「友達を慰めたい」「一緒に会話を楽しみたい」「もっと気持ちを共有したい」…

そういった、相手に対する気持ちが何よりも先に来て、その次にそれを伝えるための言葉があるんだ、ということなんだと思います。

 

もっと長くいたかったです。ずっと帰りたくないって思える研修でした。