合格体験談1

2021年3月卒業 帝京大学経済学部合格 トゥグさん(モンゴル)


 

Q:入学した時から編入を強く意識していましたか?

編入については、さのたん(佐野日本大学短期大学)に入学した時から考えていました。

ただ、それは何となく、将来のために経済学の勉強を続けたいなと思っていただけで、全然具体的じゃなかったんです。でも、ここで生活しているうちに日本の物流のシステムに興味を持つようになって、それで自分の将来やりたいことがだんだん明確になってきました。

 

Q:じゃあ、準備が遅かった?

遅かったですよ~。1年生の時は本当に楽しんでのんびりしていました(笑)。

真剣に考え始めたのは2年生になるときです。まず、自己分析から始めて、自分のやりたいことは何かなって。それから、合う大学を探し始めて、すごく迷って、パンフレットや過去問題をたくさん取り寄せました。

後輩の皆さんには、編入を考えているなら入学したらすぐにこういうことはやったほうがいいです、と言いたいです。僕もやっておけばよかったです。

 

Q:どんな勉強から始めましたか?

まず日本語力を上げることから始めました。僕、最初の年の試験(外部の日本語試験)に落ちたでしょう?先生。「あ、ヤバいな」って思って。 

僕はスタートのレベルがあまり高くなかったので、基礎をしっかり作ることから始めました。

毎日少しずつ勉強を続けるのは大変ですよね。でも小論文も日本語の力がないと書けないですから。

 

Q:日本語力を上げるために、大切なことは何だと思いますか?

これは僕の意見ですけど…。まず、一番大切だと思うことは、自分の本当のレベルを知ることだと思います。

自分のレベルがわからないと、自分にとって必要な勉強が何なのか、どのレベルから始めたらいいのかわからないです。

けっこう自分の力って、自分で「このくらいできる」とか「これはわかる」とか思ってしまうんですが、 それは自分で思っているだけで実は違うことが多いですよね。だから、客観的に今の自分の能力を見ないと、いくら勉強しても勉強方法が合っていないことがあります。

だから、自分のレベルを知って、それに合った勉強方法を選ぶことは大切だと思います。それから、「読む」「書く」「話す」「聞く」などの能力のバランスをとることが重要だと感じました。僕の場合は「聞く」「話す」は得意ですが、「書く」「読む」は苦手で、特に漢字の勉強は大変でした。漢字は読み方もたくさんあるので、丁寧に勉強するように気を付けました。

 

Q:入試に向けて、どんな対策をしましたか?

授業のほかに、短大の図書館に外国人留学生向けの小論文の書き方の本が置いてあるので、それを利用して基本を勉強しました。

それから、日本語の先生と、担任の先生に何回か小論文の添削をお願いしました。

いろいろと担任の先生や日本語の先生が、サポートしてくれました。あと、過去問は必ずやる。それぞれ学校によって特徴があるので。

これは早めに取りよせてやった方がいいですよ。僕はのんびりしてしまったと思います。

 

それから、面接試験の対策が大変でした。

僕は、実は面接試験よりも小論文や筆記試験、志望理由書などのほうが重要だと思っていて、それが良くなかったです。ずっと後のほうで、試験が近くなってから留学センターの先生に面接対策をお願いしました。それで、本当にこれを直接先生に言って申し訳ないんですけど・・・先生は普段は優しい先生なのに、指導がすごく厳しくて、びっくりしました。5回ぐらいやりましたよね?練習。

本当に厳しくて、正直に言うと落ち込みました。でも、先生が「何を言っているのか分からない。あなたが本当に一番伝えたいことが、全然伝わってこない」と正直に言ってくれて、これじゃあ、ダメだって思いました。

僕たちにとって、日本語で意見や考えをわかりやすく相手に伝える力はとても重要ですよね。

だから、まず、自分なりに伝え方を変えなければ、と思いました。思ったことを日本語でわかりやすく相手に伝えることは、かなり 練習が必要だということに気が付きました。

先生の練習の方が厳しくて緊張したので、本番は自信を持ってできましたよ(笑)。

 

 Q:後輩のみなさんに伝えたいことはありますか?

とにかく準備は早く始めたほうがいいです。

それから僕が気が付いたのは、自分のことをよく知ることと、あとは失敗の経験を無駄にしないことだと思います。

失敗した後に、どうしてダメなのかを分析することは大切ですよね。あとは、「伝える力」をつけることです。  面接ではたくさん質問されます。

ただ日常会話ができるだけじゃなくて、僕もまだ全然足りないんですけど、専門分野の話題(アカデミックな話題)について話したり意見が述べられないとダメなんだなって、すごく思いました。これからも勉強を続けたいと思います。

 

最後に、試験本番で緊張したら、わざとほかのことを考えてリラックスするといいですよ。僕はラッキーで、試験会場に同じ国の学生がいたので、ちょっと試験に関係ないことが話せてリラックスできました。

がんばってください。